渡辺美里になりたかった日

高校生の頃、私の青春は
「てっちゃん」こと、TM NETWORKの小室哲哉だった。
王子様のようなルックスも、彼の打ち込みピコピコサウンドも
大好きだった。
その彼が力をいれて楽曲提供した女性シンガーがいる!
勝手なライバル心メラメラで、アルバム「eyes」を
レンタル屋さんで借りてきた。

1曲目の「死んでるみたいに生きたくない」を聴いて
衝撃が走った。
なんてうまい人がいるんだろう。
なんて、力強いんだろう・・・
美里さんは、高校を卒業してすぐデビューしたが
当時高校生の私は「私はこんなにうまく、力のある歌を歌えるだろうか」
と考えてしまった。

大学生になれば歌手デビューできると、
何の根拠もないけれど思っていた私だったが
生まれてはじめて「うまくなりたい」と思った。

大人になって、お金をもらって歌を歌うようになる人は
子供の頃から「クラスでいちばん歌が上手い」と
言われていたことが多い。
私も、もれなくそのひとりだったので
「歌がうまくりたい」なんて考えたことは一度も無かった。

美里さんのようにうまくなりたい。
そしててっちゃんや、大江千里さん、白井貴子さんのような
アーティストに曲をもらえるようになりたいと
強く思うようになった。
今でも大好きなシンガーの一人である。

※注
あの頃の私は「うまくなりたい」と強く願っていたが
実は自分が「へたくそ」だということには気がついていなかった。