寒くて震えながら、青戸駅ホームの待合室に入った。
今日の現場は屋内なのに
寒くて、途中本当に帰りたいと思ってしまった(笑)
午前中、お腹と腰に貼ったカイロは
午後にはバリバリになっていた!
長椅子席が四つあるのだが
どこも空いていなかった。
ギュウギュウに人が座っているところもあったが
座りきれず、何人も人が立っていた。
座りたがりやの私も仕方なく立ってたら
おばあさんが一人入ってきた。
みんな寝たふりしたり、知らん顔したりしはじめた。
すると3人で座っていたフィリピン人女性グループのひとりが
流暢な日本語で「おばあちゃんだ」と言った。
みんな、聞こえていたはす゛。
でも、誰も微動だにしなかった。
すると、そのフィリピン人女性が、そのおばあさんを
「おばあちゃん、おばあちゃん」と呼んで手招きした。
そのおばあさんは、
「ありがとう。腰掛けるだけで大丈夫」
と浅く腰掛け、フィリピン人の女性を手招きした。
そのフィリピン女性は腰掛けると、私を手招きして呼んだ。
「みんなで座ったほうがあったまるよ」
と言って、椅子の角を空けて横に座れるスペースを作ってくれた。
クライアントにいただいたミニホカロンをにぎりしめ
浮かない顔をしていた私は
悲壮感が漂っていたのかもしれない。
「嬉しい、ありがとうございます」
と声をかけた。
私は電車に乗ると5分でも座りたい。
目の前や近くにお年寄りが立つと、席を代わりはするが
「嘘でしょ」とか
「目の前の人、代われ」というのが、正直なところ。
フィリピン女性に席を作ってもらった時
温かい気持ちになったと同時に、
日頃の自分を恥じた。
そして、あのおばあさんのそばの長椅子に座っていた日本人たちも、
恥ずかしい人たちだな、
と思ってしまった。